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【DARPAレポート】 ムーアの法則の終焉が半導体紛争のトリガーへ


DARPAのカンファレンスは衝撃的な経験となった。

そして、自分たちが何故、ここに呼ばれたのかも知ってしまった。

 

最初は自動車メーカー向けに設計したLidar代替ソリューションが、カメラだけで三次元構造を認識できるのでステルスレーダーの技術でも必要とされているのかと思った。

 

行ってみると人工知能のトピックが主で、AI認識システムを誤認識させる攻撃から守るソリューションを今年の春に発表したものを求められているのかと思った。

 

中国により産業が分断されているという問題。

そして、中国が脅威であるということも何時間も語られた。

 

単一障害点と呼ばれるサプライチェーン上のほんのわずかな部品が供給されなくなることで、サプライチェーン全体が崩れるという大統領補佐官ナバロ氏の指摘もここでなされていた。ここでは、14ナノ以下のトランジスタが指摘された。

 

中国の膨大なる投資、エンジニア要員としての学位取得者が米国の何倍にも登ること。

私が、この数年間かけてブログを通じて微力ながら警鐘を鳴らしてきたことが、ここに全て集約されていた。

 

そして、ムーアの法則の終焉について語られた。

 

微細化により、電子の動きが古典物理の世界から量子力学の世界に移り、リーケージの問題が発生するようになった。

 

微細化を超えるには、量子コンピュータへの移行か、それまでは別のソリューションでつなぐのか。

 

そういう人類の危機に直面しているという話だったのだ。

 

別のソリューションとは何か。

 

まずは、メモリの問題だ。

次世代の人工知能には高精度のメモリが必要となる。

だから、エルピーダと東芝メモリはターゲットにされて日本企業ではなくなった。DARPAのプレゼン資料に輝いたのは東芝メモリの技術を盗んだSKハイニックスのロゴで、東芝のロゴは消えた。

 

メモリが抱える二つの古典的な課題は。

・メモリのランダムアクセスによるデータヒット率の低さ

・キャッシュコヒーレンシの課題だ。

 

そして、チップの問題。

微細化なくして処理の高速化を図るには、パラレル処理が必要だということ。

ブレインライクなパターン認識(AI)にリコンフィギュアブル設計と呼ばれる、プログラマブルなチップの設計技術が必要だということ。

 

その全てのソリューションを、マイケルが持っている。

自分たちが執拗に台湾半導体マフィア「青幇」と中共から狙われるのは何故なのか。

 

マイケルは狙われているのに殺されなかったのは何故なのか。

殺したらソリューションが手に入らないからだ。

 

半導体技術問題、中国投資資金問題、中国模造品問題、技術流出問題など様々なことが語られ、アメリカが今こそ中国を半導体市場での敵国として政府と軍で認識しているということが明らかになった。これまでのムーアの法則に基づく単純な発想による微細化技術では乗り越えられない技術的な壁を乗り越えるため、中国は力づくで技術を集めているのだ。

 

よもや「ムーアの法則」の終焉が、半導体技術の取り合いとなり、米中貿易戦争のトリガーとなってしまうとは、当のムーアですら思いも寄らなかったはずだ。

 

 

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fukadamoe

深田萌絵(41歳)本名 浅田麻衣子
IT企業経営の傍ら、ITビジネスアナリストとして雑誌へ寄稿。

チップソリューション、自動車向けLidar代替ソリューション、3D認識システム、リアルタイムAIソリューション提供。
深田萌絵取材・講演依頼→moe.fukadaあっとまーくyahoo.com
開発・技術相談→infoあっとまーくrevatron.com


美術短大現代絵画科準学士、早稲田大学u政治経済学部国際政治経済学科卒。

TOEIC890、HSK5級、証券外務員一級、内部監査員、陸上特殊無線技士2級、航空特殊無線技士、マイクロソルダリング講習受講(資格未取得)。