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さびれた町のさびれたカフェ

さびれた町に住んでいると、カフェを探すのも一苦労だ。


今日こそ、家の近くでうまいコーヒーの店を見つけたい。


と思って歩いていたら、おしゃれなカフェっぽい店が見えてきた。


ガラス張りの店舗に、カウンターがあって、ヨーロッパ風のカフェテーブルとチェアが数席。素敵なカフェを発見!張り切って入りました。


でも、入っても、誰もいらっしゃいませとか言ってくれないし、席にも案内してくれない。


見渡すと全てのテーブルに灰皿が置いてあって、タバコは吸わないけれど全席喫煙なら仕方ないと思って勝手に2人がけに座ってみた。


けど、誰も来ない。


しばらく、ボーっとしていると、男の人が来て、

「いらっしゃいませ、どのものかご対応させていただいてますか?」

と聞かれて、


「いえ、まだです」

と答えると、

「失礼致しました。本日は、どういったご用件で?」

と聞かれたので、


「とりあえず、コーヒーください」

と答えた。


すると、男は立ち去り、しばらくしてからプラスチックのカップに入ったコーヒーを持ってきた。


「どうぞ!」


「あら、ありがとう」

と言って、私はアエラに目を通していた。


家具がこんなに素敵なのに、カップがプラスチックだなんてなってないカフェだと内心思った。


数十分が過ぎて、コーヒーも飲み終わり、

「すみません。ごちそうさまでした」

と言うと彼は、

「いえいえ、どういたしまして」

とニコニコしていた。


お会計って意味なのに、私のようにとぼけた店員だと思った。


「いえ、おいくらですか?」

と聞くと、

「いえいえ、とんでもないです。お金なんてけっこうです」

と答えるので、

「え?いいの?」

と聞きなおした。


「けっこうですので、良かったら、また遊びに来てください」

と彼は笑っていた。



店から出て、キツネにつままれたような気分だった。

灰色のスーツを着た、変わったカフェのマスターだ。

なんか、サラリーマンが打ち合わせに出すようなカップだったし。


と、思ったところでハッとして、かのカフェを振り返った。


『株式会社○○』


と看板が掲げてあった。



そうか・・・


カフェじゃなかったけど対応してくれた、ただの親切な人だったんだなと理解して、まだまだ人生捨てたものでは無いと帰路に着く深田だった。



見知らぬ企業に不法侵入してコーヒーまで飲んで、スミマセンでした。


あさきゆめみしよいもせず

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コメント

ask

1. すごい会社
そんなことが・・・。
しかし、
用件を聞かれて「とりあえずコーヒー」と言われたら
用意しちゃうんだろうなあ。。。
知らないお客さんに粗相があっちゃ悪いでしょうし。

深田萌絵

2. Re:すごい会社
>askさん

やっちゃいました。。

らな

3. 無題
いや、あのさあ東急ハンズのマークなにあれ。手?羽根?な1日だった☆

256

4. 無題
さっすが萌絵さん。

素晴らしい体験ですね。
マネしたいです。
非公開コメント

fukadamoe

深田萌絵(41歳)本名 浅田麻衣子
IT企業経営の傍ら、ITビジネスアナリストとして雑誌へ寄稿。

チップソリューション、自動車向けLidar代替ソリューション、3D認識システム、リアルタイムAIソリューション提供。
深田萌絵取材・講演依頼→moe.fukadaあっとまーくyahoo.com
開発・技術相談→infoあっとまーくrevatron.com


美術短大現代絵画科準学士、早稲田大学u政治経済学部国際政治経済学科卒。

TOEIC890、HSK5級、証券外務員一級、内部監査員、陸上特殊無線技士2級、航空特殊無線技士、マイクロソルダリング講習受講(資格未取得)。