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人生、即、芸術②

短大に入ってから、私は愕然とした。


絵は簡単だと思っていた。


見たもの、写真を絵に起こせば、殆どの人が驚く。褒める。うちの高校で画塾に通いつめたていた7人が落ちて、5枚だけデッサンを練習した私だけが合格したので、相当うらまれた。


それが、突然「好きなものを描け。新しいものを描け」と言われて参った。


私には、好きなものも描きたいものもなんにもないのである。


真っ白なパネルを前に、「好きなものってなんだ?」とぽかんとした。仕方が無いから、親友の好きなイルカをクリスチャン・ラッセン風に描いた。そして、くだらないと思って捨てた。


この現象は、大学に入ったら将来を約束されているとお受験をがんばった高校生が、大学に入って驚くくらいのことなんかはたいしたこと無いことだとは社会人になると思うけれど、やっぱり当時の私にも事件だった。


アバンギャルドたろうと、教室の暗室で男女がいちゃついたり、石油系溶剤のさなかでタバコを吸い、自分の陰毛を写真パネルにして発表する女子など、それまで清廉潔白な真言系ミッション女子高に育った私には不潔極まりない恐怖の学校だった。


あまりの不潔なクラスメイトに嫌悪を感じて、あっという間に部室ヒキコモリになって、やっぱり読書をした。


部活は演劇部だった。


演劇はシナリオがあったけれど、脚本を直したり、シナリオを書き換えたりしていて、僅かに喜びを覚えた。


そんな学生生活でした。

※真言系ミッション女子高

 キリスト教を掲げて聖書を入学式で配る割には、その後坊主がやってきてお経を唱える、日本にありがちな中途半端な女子高を指す。


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fukadamoe

深田萌絵(41歳)本名 浅田麻衣子
IT企業経営の傍ら、ITビジネスアナリストとして雑誌へ寄稿。

チップソリューション、自動車向けLidar代替ソリューション、3D認識システム、リアルタイムAIソリューション提供。
深田萌絵取材・講演依頼→moe.fukadaあっとまーくyahoo.com
開発・技術相談→infoあっとまーくrevatron.com


美術短大現代絵画科準学士、早稲田大学u政治経済学部国際政治経済学科卒。

TOEIC890、HSK5級、証券外務員一級、内部監査員、陸上特殊無線技士2級、航空特殊無線技士、マイクロソルダリング講習受講(資格未取得)。