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科学技術振興機構のサーバーの場所が人民解放軍基地内にある証拠

科学技術振興機構のウェブサイトのサーバーがアルファアイティーシステム藤井一良を通じて、保定市にある人民解放軍の地下データセンターのサーバーに入っているという話の証拠写真を出しますね。

この科学技術振興機構が主催の日中大学フェアのウェブサイト。




アルファアイティーシステムが管理運営と書いてます。
で、このウェブサイトのサーバーの場所を調べると。



なんと。



保定市。人民解放軍最強陸軍空軍と通信部隊が設置されているとこです。

Googleマップで見ると、なんと田園地帯。



知り合いの中国人に聞くと、保定市の近隣には地下三十階建ての解放軍最大地下基地があって、そこになかにデータセンターがあるのだけど、そこにサーバーを置けるなんてすごいことだと言ってました。

普通の中国人にもできないことを、なんなくやってしまうアルファアイティーシステムの藤井一良とは何者なのでしょうか。

それよりも、科学技術振興機構、国民の血税で人民解放軍に利益供与?

と思うと、ちょっと悲しいですね。
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第33回戦 年賀状



エリが消えて数カ月。
ゼロから再出発した会社は支持者たちに支えられて幸運にも持ち直し、展示会にも出店できるようになった。

念願の展示会出展は四年目にして叶った。

パシフィコ横浜にある展示会で小さなブースを構え、深田は新製品宣伝のビラ配りをしていた。
「え、これ、本当に無線なの?」

「はい!良かったらシステムをご覧ください」
最新の低遅延型動画伝送システムに対する引き合いは多かった。
高画質、高速伝送、安定出力、どれをとっても世界最高だ。
それを自分のようなお姉ちゃんが売っているとあって、業界でも話題になっていた。

『もっと早く展示会に出展できていたら・・・』
マイケルの技術に惚れ込んでいたのは、むしろエリだ。
エリはこの技術を広めたいと言って、展示会に出ては『自分達もいつかは』と言っていた。
今、ここに二人で一緒に立っていたら、エリは喜んで集客しただろう。

マイケルはエリの話をしなくなった。
自称メンタリストの深田の母が東京のオフィスに来たとき、
「未練がましい女、発揮やな。エリちゃんなんかに対して」
と言ったのをマイケルは覚えているのだ。

マイケルは深田に気遣って『エリ』と名の付くものを全てに違う名前に与えた。

弁護士のエリザベスを『おばさん』、キノコのエリンギを『長マッシュ』、取引先の別のエリを『モモちゃん』と勝手に名前を付けて呼ぶ始末になった。

『おばさん』と呼ばれたエリは怒り、『モモちゃん』と名付けられたエリは喜んでいる。

頭が良い奴は気遣いもひねくれているので、こちらの対応も面倒臭い。

「これ、すごいですね」

声を掛けられて現実に戻る。
スーツの男性が興味深そうに新製品を見ている。
「これ、全てチップ処理なので早いんです」
動画の処理は通常重たい。それを完全チップ処理にしているので高速化が図れるのだ。

「実は自動車メーカーがうちのお客さんなんですけど、受託の仕事とかやっていますか?できたらお願いしたいことがあって」
そう言って、彼はソフトウェア会社ソフト社(仮名)の吉田氏(仮名)が名刺を出した。

「是非、お願いします!」
ようし、顧客ゲットだ!

後日、ソフト会社の吉田氏がオフィスにやって来た。
カメラもディスプレイも基板も、デモ機は万全の態勢だ。スイッチオンするだけで、いつでもオッケー。

「人工知能の開発できますか」

「え?」
人工知能?そんなの製品リストにもなければ展示もしていない。
「車の自動制御に人工知能が欲しいんです」
深田はマイケルを振り返った。
人工知能開発なんて、うちの業務外だ。

「人工知能なら既にコアはあります」
深田は目が点になった。四年間一緒にやってて、人工知能が開発できるなんて初耳だったからだ。

「うちのエンジニアはミシガン大学で人工知能の研究をやっていました。Googleの検索エンジンを開発したCTOより、彼女のほうが成績は良かったんですよ。それに、元々巡航ミサイルの為に人工知能を開発したこともあるので、車なら相性がいいかもしれない」
マイケルは淡々と続けた。
しかし、どこまで行っても引き出しの多い奴だ。

「すみません、ただ、今期は開発費が少なくて1000万円くらいしかないんです」
通常、人工知能の開発は十億単位なので、桁が2つ足りない。
深田は、「ハァ?」と言いそうになったがマイケルは「いいよ」とアッサリ答えた。

「1000万円で?」

「1000万円でもいい。ただし、簡易版だけだ」
マイケルは応えた。

「そうですか!是非お願いします!」
ソフト社は喜び勇んでスキップして帰っていった。

「マイケル、どうするの?」

「なんだ?」

「人工知能」

「作れるぞ」

「作れるのは分かる!でも、エンジニアも足りないし、コーディングの人員どうするのよ!1000万円なんて安値で引き受けたら、外注費であっという間に赤字よ」
深田はキレた。ありものを売れば、コストを抑えられるけど一から開発となると金ばっかりかかって仕方がない。
今は、確実に黒字のプロジェクトしか取りたくないのだ。

「大丈夫だ。権利は渡さないし、ライセンス料も毎年貰う。プログラマーだけ確保すれば、何とかなる」

「そのプログラマーの調達で世界中が人材難なのよ!」
SNSの台頭で、殆どのプログラマーはFacebookやオシャレなシリコンバレーの会社に年収20万ドル以上で流れてしまっている。

「俺には案がある」
そう言ってマイケルは笑った。

次にソフト社に打ち合わせた時も感触は良かった。
「もう発注準備はしています。ただ、車メーカーさんの要望で納品は来年の2月20日でお願いしたいんです」

「2月20日!?」
いま既に、クリスマス前だ。2ヵ月で仕様固めからコーディングなんて無理過ぎる。

絶対に無理と深田が言いそうになったところ、「大丈夫」とマイケルは事もなげに答えた。
これまでのパターンで行くと、常人が不可能だと考える開発もマイケルが「大丈夫」と言った時は実現してきた。実績はあるけど、プログラマーが足りていないので不安で仕方がない。

「すみません、それより発注間に合うんですか?」
深田は事務処理の心配をした。
マイケルのことなので、やると言ったら裏の手を使うのだろうけど、問題は日本企業の体質だ。契約書やら信用チェックまで何カ月かかるか分からない。

「そこなんですよ、発注書が出るのが今だと早くて年末とか、下手したら1月過ぎるんですよね。それでも、やってもらえませんか?」

「ダメで・・」
「いいよ」
マイケルがアッサリ答えた。
「ギリギリでも発注書が来れば納品するよ」
そう続けた。
それを聞いてソフト社はまたルンルンになって帰っていった。

深田は頭を抱えた。発注書が来る前に仕事始めたらトラブルの元だ。
「マイケル、おかしいよ。これまで詐欺を働こうとしてきた会社と同じで発注書なしで仕事させようとしているんじゃない?」

「俺、人工知能の方が好きなんだよね」
マイケルの答えに、深田はお茶を吹き出した。
作り上げた世界最高の新製品にはもはや興味が無いようだ。

マイケルは天才過ぎてマイブームの移り変わりが激しい。
好きなものを作るだけで、あらゆる人が金を積んできたので自分が作りたい物以外に興味が無いのだ。

「ところでマイケル。人工知能なんて、いつの間に作ったの?」

「米軍の仕事している時だ。うちの製品には全て人工知能が入っている」

「ハア?」
知らなかった。

「お前、バカか?ソフトウェアをチップにしただけで処理が速くなるなんて伝説だ。俺はチップに人工知能を埋め込んで無駄な処理はさせていない。だから早いんだ」

「そういう事だったの?何それ、企業秘密?」

「当たり前すぎてお前に説明するのを忘れていた」

「言ってくれてたら、会社のホームページで大々的に宣伝したのに!このバカ!!」
マイケルは頭が良すぎて、たまに抜けているのだ。
人工知能なんて受託開発だけで数十億は取れるのだ。
そんなことを知らなかったなんて、と、深田は地団太を踏んだ。

「おい、待て。会社のウェブサイトに人工知能の事を載せてなかったのか?」

「載せるわけないでしょ。社長の私が知らないんだから」

「じゃあ、なんで彼らは来たんだ?」
マイケルの言葉でハッとなった。

言われてみればそうだ。
人工知能開発は、ウェブサイト開発とはエンジニアの知能レベルが1万倍違う。
人工知能開発に人間知能が必要だと言われている分野だ。
通常は実績のある会社にしか発注しない。

振り返るとマイケルは頷いていた。
「発注書が来るまでまとう。これも中国共産党の罠かもしれないからな」

「エリかも」

「エリは、俺が人工知能開発していたことを知らない。中共だけだ」
マイケルは応えた。

その日から、深田はソフト社からの発注を待った。
メールで催促し、電話で催促もした。
返事はいつも「お願いする為に発注準備をしていますので、先にプログラミングを始めておいてください」だった。

年の暮れになっても発注書は来ず、聞けば「今用意しているから、開発だけ始めておいてくれ」とだけ言われて、仕方なく12月31日に深田は実家へと帰った。

実家のダックスフントの太郎を抱っこして、年始は布団の上でゴロゴロしていた。
太郎は大人しいM男だ。
どんなに意地悪しても怒らない。

太郎の耳を引っ張って遊んでいると、
「また、エリちゃんか」
と母さんがポストを開けながら呟いた。

「え、何、母さん」
エリがどうしたのかと思って起き上がった。

「いや、あんたの旧会社の郵便物をこっちに転送してるけど、エリちゃん宛ての郵便がけっこう来るねんな」
年賀状をチェックすると数枚ほどエリの年賀状が混ざっている。

「あれ?」
ソフト社の吉田さんがエリ宛に年賀状を書いている。『今年も宜しくお願い申し上げます』ってどういうこと?

吉田さん、エリが失踪した数カ月後に知り合った人だぞ。

「なんだ、そういうことか」
深田は笑いがこみ上げてきた。
私を潰すためには、そこまでやるのか。

マイケルにそのことをメールで報告すると返信が来た。

「プレイヤーはエリだが糸を引いているのは間違いなく共産党だ。エリは人工知能の事を知らない。それに、上場しているソフト社がエリ個人の為には動かない。裏で巨額の金が動いている」

彼女は、消えたかのように見えて影のように付きまとうようになった。
私の周囲に現れる全ての人間を利用するのだろうか。

「母さん、私、また友達できるかな?」

「あんた、その前に結婚しーや!」
(´・ω`・)エッ?

TO BE CONTINUED

第32回戦追記 男はマイケルに夢中


「ハッピークリスマス」
シリコンバレーにいるマイケルから電話があった。

「私はアンハッピーだけどね。マイケルは誰かと過ごすの?」
と深田は応える。

「俺に家族はいない」

「女はいないの?」

「お前な、髪も薄い、太った50代の俺に金が無ければ女が付いてくるはずないだろう」
マイケルは冷静に答えた。

「かしこっ。マイケル、さすがIQ200だね」
深田は心の底から感心した。

「冷静になれば、全てのイケてない男が理解できることだ。知能指数が低くても分かるはずだ」
マイケルは淡々と答えた。自己中心的な男だが、客観性は保っているらしい。

マイケルと会社を始めてから色んな男が寄ってくる。
ところが、最初は私を好き好き言っても、気が付けば男たちはマイケルに夢中だ。
もちろん、男たちはマイケルが好きなんじゃない。
マイケルの技術さえ盗めば金持ちになれるから無我夢中になるのだ。

彼の技術の前には愛もかすむ。

いや、金の前か。

それでは、男が女を愛せるようになるためには、いくら掴めば気が済むのだろうか。

第32回戦追記 男はマイケルに夢中



「ハッピークリスマス」
シリコンバレーにいるマイケルから電話があった。

「私はアンハッピーだけどね。マイケルは誰かと過ごすの?」
と深田は応える。

「俺に家族はいない」

「女はいないの?」

「お前な、髪も薄い、太った50代の俺に金が無ければ女が付いてくるはずないだろう」
マイケルは冷静に答えた。

「かしこっ。マイケル、さすがIQ200だね」
深田は心の底から感心した。

「冷静になれば、全てのイケてない男が理解できることだ。知能指数が低くても分かるはずだ」
マイケルは淡々と答えた。自己中心的な男だが、客観性は保っているらしい。

マイケルと会社を始めてから色んな男が寄ってくる。
ところが、最初は私を好き好き言っても、気が付けば男たちはマイケルに夢中だ。
もちろん、男たちはマイケルが好きなんじゃない。
マイケルの技術さえ盗めば金持ちになれるから無我夢中になるのだ。

彼の技術の前には愛もかすむ。

いや、金の前か。

それでは、男が女を愛せるようになるためには、いくら掴めば気が済むのだろうか。

第32回戦 ダイヤモンドの大きさは愛の大きさ


持っているブランド物の多くを売り、会社を建て直した。
自宅の棚には、残されたティファニーの水色の箱が見える。
元彼から貰った1カラットのダイヤモンドはなんとなく売りそびれたのだ。
「ま、もう二度と会うこと無いんだけどね」
ずずず、と、熱い紅茶をすすった。
元彼は自分に本気ではないと思っていたあるクリスマスの日に、「なんか、欲しいものある?」と聞かれて「別に」と答えた。本当に欲しい物は特に無かった。
彼は、「別にって何だよ」と言った後、黙ってティファニーに入って、このダイヤモンドを買ったのだ。
あまりの値段に驚いた。
「俺がお前に本気だったってこと、分かった?」
驚きのあまり声も出なかった。
彼の愛の深さに自分は気が付いて無かったと反省した。
そして、ラブラブ彼の部屋に入るとハリーウィンストンで100万円のダイヤモンドを買った前日付のカード明細が机の上に無造作に置いてあった。
「あんたさ、毎日違う女にダイヤモンド買って、何が面白いワケ?」
深田は彼を白い眼で見た。
「ちょっと待て!お前のダイヤモンドの方がずーっと高かったの、値段見ただろ!?そのダイヤモンドの大きさを見ろ、俺の愛の大きさだ!」
彼はそう言って、深田の肩をポンと叩き、それから程なくして、どうしようも無い二人は破局した。
「別に未練は無いんだけどね」
自分を一瞬でも好きだと言ってくれた人が無理して買ってくれた物を粗末にするのは気が引ける。
ルルルと音がなって携帯を見ると、その彼からメールが入っていた。
『よお、元気?仕事頼みたいんだけど、飯でもどお?』
なんだ?何年も連絡してないのに調子のいいヤツめ。ただ、仕事は欲しいので、何の仕事かは気になる。
『何の仕事?』
『メールでは説明しにくいから、今夜焼き鳥屋にでも来いよ』
相変わらずの上から目線。
ちょっと待て、深田。別れた男に安く見られてはならない。
『別れた男と焼き鳥行く女無いでしょ』
断った。
『ミクニでどう?』
彼は深田のお気に入りのレストランを提案した。
『飽きました』
これは断り文句のつもりだった。
『お前、イヤなヤツだね~。それでは、ミシュラン二つ星フレンチ取りました。7時でお願いします』
その店は前から行きたいと思っていた予約の取れない有名店だ。
『分かった。じゃあ、現地で』
仕方ない。偵察に行くしかない。
電話を切った後、深田は古びた下着に着替えた。
恋愛作家森瑶子の格言に『別れた男とヨリを戻したくない時は一番汚い下着を着ること』とあったからだ。その本は小学生の時に読んだ。
タクシーに乗り、『別れた男の前ではイヤな女を演じるのだ』と深田はブツブツ唱えた。
「で、なに?仕事の話って?」
本日のアミューズ、フォアグラペーストのシュー仕立てを頬張りながら、深田は質問した。
「俺の会社、上場させる事にしたんだよね」
「あんたみたいなアナログの会社、人件費ばっかり嵩んでレバレッジ聞かないから、バリュエーション(高い株価)付かないから無駄よ」
深田は栗のポタージュを啜りながら答える。
株価の評価は、自分の本業だ。
「その通りなんだよ。だからさ、お前の会社を買収したいんだ。人からお前の副社長が失踪して、お前が困ってるって聞いたし、資本が入ればお互いウィンウィンだろ?」
彼はワイングラスを掲げてウインクした。
確かに深田の会社は最先端技術開発会社なので、小規模でもバリュエーションは異常に高い。
「会社、解散しちゃったんだよね」
深田はわざと新会社を立ち上げた話は避けた。
上場前の会社は子会社の買収をしたら上場時期が遅れるというマイナーなルールがある。彼の話、何か裏がありそうだ。
「ええ!!!マジで!!?もったいない~~」
彼はガクーとなった。
「うん、ちょっと前よ。ざーんねん」
深田は好物のトリュフがかかった鴨肉にポテトペーストをかき集めて頬張る。流石に最高の味わいだ。
「じゃあ、俺が子会社作るから、お前が社長になれよ」
「イヤよ」
「なんで、イヤなんだよ」
「朝五時に起きて七時には会社に来る親会社の社長がいる会社でこき使われたくないもん」
深田は同僚からワーカホリックと呼ばれて敬遠されていた。よりワーカホリックなマイケルも異常に勤勉勤労だが、こいつも異常に仕事が好きだ。そんなのに付き合わされたら身体が持たない。
「お前って、本当に性格悪いよね~」
「不誠実な男にはね」
「俺はね、誠実さには欠けるけど、すごくいいオトコなんだよ」
「その実力はよく知ってる」
深田はデザートを食べ終えて、ハーブティーを飲んだ。彼狙いの女に掴み掛かられたり、イチャモン付けらたり、本当に散々だった。
「よし、じゃあこうしよう。お前の給料月100万円、勤務時間はお前に任せるがホールディングスの役員会議には必ず出席してくれ!」
「考えるよ」
本当は考える気も無かった。
人の下で働くのはしょうに合わない。
「絶対考えろよ」
彼はそう言うと気分が良くなったのか、キッチンに向かって歩き始めシェフとお喋りを始めた。自分もフレンチレストランを始めるから俺のところに来いよと英語で話している。
その時、白いクロスがかかったテーブルの上に置かれた彼のスマホが振動した。『電話鳴ってるよ』と知らせようと思うと、彼の携帯にエリの友達の名前が表示された。
「なるほど、そういう事か」
自分では直接手出しできないから、野心家の元彼にアプローチしたんだな。彼なら金で動くタイプだ。さすがエリちゃん、天晴れな策略家だが、そういう事をやると女性には確実に嫌われるぞ。
というか、乗る方も乗る方だ。
「さ、行くか」
深田の肩に、彼がポンと乗せた手を深田は振り払った。
「ご馳走さま!じゃあね」
そう言って深田はタクシーに飛び乗った。
私の心を傷付けるのは構わないが、私の会社に傷を付けるのは許さない。会社は株主の物だからだ。
次の日、深田はダイヤを持ってブランド買取店に行った。
「これ、すごいですね。本当に良いんですか?」
鑑定士がルーペでダイヤを値踏みしなかまら深田に聞いた。
「いいのよ。真実の愛はプライスレスだから」
愛は形がない。
愛は無から産まれて無に帰る。
何も残らなくて正解。
黒いスーツの男はチラリと深田を見て、深田は思わずまつ毛を伏せた。
残念なだけ。
マイケルが言ってた。
数々のハニートラップを仕掛けられても婚約者だけを大事にした果てに、中国スパイに協力した青幇に婚約者をナイフで傷付けられた。
「俺は誰とも関係を持ちたくない」
マイケルの孤独。
それって、このことか。
TO BE CONTINUED

名義間違い差押詐欺事件について

今日は、ある方とご相談してきました。

その方曰く、某銀行の暴挙は果てしないとのことでした。

ここからは伝文の限りですが、在日外国人の方が通名を利用できることをいいことに富裕層と同じ名前を登録して、その名前で富裕層の方が口座を持つ銀行に口座を開くそうです。

そして、その後、ヤクザと契約書を交わして、ヤクザから訴訟されて銀行に裁判所から差し押さえ命令が来るのですが、当の本人では無くわざと富裕層の口座を差し押さえてお金を横領するそうです。

ヤクザと弁護士と銀行がグルになって。

被害に遭った富裕層は、銀行を訴えるのですが「裁判所命令ですから」となしのつぶて。

弁護士も「裁判所命令だし」と知らん顔。

裁判所に「人違いで差し押さえられました」と訴えても、今度は裁判所は「私たちは命令を訴え通りに出しただけで、貴方のお金がどうなったかは関係ありません」と答えるそうです。

これって、私がいま、被害に遭っているのとまったく同じ構図なんですけど・・・

この偽装裁判詐欺は台湾ではかなりポピュラーな手口だそうです。

【裁判告知】東京地裁823号法廷 1月8日午前11時30分です。

【裁判告知】
来年の1月8日午前11時30分より、東京地方裁判所823号法廷で、原告深田、被告国として、東京地方裁判所の裁判官鈴木清志が梶原利之弁護士と共謀して判決文を偽造した件についての訴訟第二回期日が開かれます。

被告国の回答は、知らぬ存ぜぬ作戦です。

知らないんだったら、何故、外国人男性宛の判決文で三菱東京UFJ銀行に私の口座から無断で資金を引き出すことを許したのか、その経緯を明らかにするべきです。

また、棚橋知子裁判官は失踪した私の会社の元副社長小林英里(現岩沢英里)の友人でした。そして、当時の代理人森川紀代弁護士も小林英里の紹介でした。

私は仕組まれた偽装裁判に巻き込まれたようです。

それら、福島瑞穂が率いる国際犯罪集団に付け入る隙を与えた被告国に東京地方裁判所内の犯罪集団を一掃することを求めます。

第二回期日は、証人尋問と違って退屈でしょうが良かったら傍聴に来てください。

私はカンニング竹山さんの番組で、株で損する人はいますかと聞かれて、「勝負は負ける奴が悪い」と答えました。この言葉は自分に向けた言葉です。私の会社は金を横領され、開発中の技術を横領され、開発中の製品を破壊され、印鑑まで小林英里に持ち逃げされました。

負けた私が悪いんです。

ただし、二回戦は負けたけれども、三回戦で戦わないとは言っていない。

自分の息の根が止まるまで戦い続けます。

以上

三菱東京UFJ銀行新宿中央支店長による預金横領事件

ヤフーニュースで書いたコラムが三菱東京UFJ銀行からの圧力で消されました。
記事のコピーをここに残します。

===
主要銀行にシャープは嵌められた!!

市場最大のインサイダー取引

昨日、台北にいる金融業界の台湾人から連絡があった。

台湾銀行薫事長の李紀珠氏が三菱東京UFJ銀行頭取平野信行氏と特別融資に関する覚書を結んだのは、鴻海が身銭を切らずしてシャープ買収を行なう為の布石だという話だ。

信用枠のスワップと言うのは、台湾国内では国民党のバックアップを得ている鴻海はいくらでも借り入れができるが、日本では融資を得られない。2年前のシャープ買収を声高に叫んだテリーゴウ氏は、裏側で悉く日本の銀行に融資を断られた為に、シャープ買収を断念した経緯があった。それを救うのがこの三菱東京UFJ銀行と台湾銀行の覚え書きだが、鴻海はそんなに金が無いのか。

ウォールストリートジャーナルを見ると、鴻海のようなキャッシュ垂れ流し企業にシャープを買う資金力は無いと報じられている。欧米メディアは冷ややかに見ている鴻海のシャープに日本人が翻弄されてはならない。

また、昨年11月に鴻海の主力顧客であるアップルのiPhone6sの生産量が予想よりも10%削減されたと報じられている。これは、薄利多売の鴻海のビジネスモデルに大打撃を与えたはずで、資金はとてもではないがシャープには回るはずもない。

それを可能にしたのが、シャープの主要銀行と台湾銀行薫事長李紀珠の取引だ。

台湾銀行薫事長李紀珠と言えば国民党所属の元台湾立法院委員で、鴻海社長テリーゴウ氏の友達だ。反日馬英九台湾総統のお気に入りの反日仲間だ。

さすがにシャープ主要銀行の一行だけが台湾銀行薫事長李紀珠と覚書を結んでいたら、単なる偶然だと言えるかもしれない。ところが、李紀珠は昨年10月にみずほ銀行頭取林信秀とも協調融資の覚書にサインをしているのだ。

さて、三菱東京UFJ銀行平野頭取のシャープに対するコメントは、「シャープは私が退任するまでに決着を付ける」だ。決着を付けるというのはどういうことか。その某台湾人によると、みずほと組んだ5100億円のシンジケートローン返済延期を断って、シャープを窮地に追いやり、鴻海に信用供与してシャープを買収させてあげるという決着だ。

可能性の一つとしては、返せるわけもない5100億円ローンの期日返済を迫り、シャープを民事再生法申請まで追いこむことだ。そうすれば、民事再生法の下でシャープは再生のスポンサーを付けなければならない。その時に、鴻海が手を上げて三菱とみずほから融資を受けて、DIP型再生に臨めば今までの株式を全て原資して既存株主を抹殺し、主要二行は5100億円の債権を放棄し、鴻海は身銭を切らずして借金の無くなったシャープの100%株主になれるというシナリオだ。

そう、時価総額2000億円のシャープをゼロ円で手に入れ、5000億円の借金棒引きにしただけで、鴻海は合計7000億円儲かってしまいます。これって、立派なインサイダー取引ですよね。

なにか、聞いたことありませんか?このストーリー。
はい、エルピーダと同じです。
エルピーダの偽装倒産劇も、馬総統率いる台湾秘密結社青幇が行ったのです。

実はシャープを救うのは簡単で、三菱東京UFJ銀行とみずほ銀行が「融資の返済を待つ」と一言いえばそれで済むのです。それは、日本政府もこの二行に要請していることですが、それを断ってでもこの二行はシャープを鴻海にプレゼントしたいんです。

私たち個人投資家がシャープを救えるとすれば、証券取引等監視委員会に電話をして、この馬鹿げたディールを辞めさせることでしょう。

台湾企業の為に債権を放棄するなら、三菱東京UFJ銀行とみずほは、本日、日本と言う国の為にシャープの債権を放棄すればいいのです。

日本の証券取引等監視委員会は何をやっているかというと、『木を見て森を見ず』体質で個人投資家の小銭ばかり追いかけているので、この史上最大のインサイダー取引を取締りもせずに放置しているという次第なのだ。






===
同行が横領した私の金の損害賠償請求に勝訴

平成27年11月27日、三菱東京UFJ銀行に対して私が起こした損害賠償請求事件で、深田萌絵は弁護士無しの丸腰で超高給弁護士に勝訴した。

判決は、私の銀行口座から引き出した金を全額支払いなさいという、至極当然の判決文だった。高給弁護士と素手で戦って勝てた理由は、私が賢いからではなく、私三菱東京UFJ銀行から受けた被害があまりにも理不尽だからだ。

ところが、訴訟経済上考えられないことだが、三菱東京UFJ銀行は高裁へ控訴した。
理由は、深田萌絵の訴訟に敗訴したとなると、横領が確定する為だ。

横領が確定すると、支店長をクビにするだけではなく、銀行も金融庁から処分を食らうので泡を食って、裁判所に「深田萌絵の金を全額返せ」と言われたのに「嫌だ」と答えたのだ。

高裁での裁判に負けて、横領が確定すると金融庁からの処分を受ける可能性が高いので、私の裁判の高裁判決が出たあたりで「売り」だ。

事件の経緯

平成25年11月1日、三菱東京UFJ銀行新宿中央支店長により、同行に預けた私の銀行口座から無断で資金が全額引き出された。その日、私は口座に840万円ほど振り込まれる予定だった。

銀行にあるはずの金が無いので私は慌て、社員に銀行に問い合わせさせたところ「深田萌絵の口座は差し押さえられました。裁判所命令は一週間後に裁判所から届く」との回答だった。

ところが、待てど暮らせど裁判所の判決文は来ない。
弁護士を雇ったがあまり役に立たずに異議申立も却下された。

そのうち、忙殺されて、判決文のことも忘れていた。
今年の春ごろから、役に立たない弁護士をクビにして全ての訴訟を自分で行なうことにした。リサーチハウスに勤めていたので、自分で調査すれば十分勝てると踏んだからだ。

記録のコピーを徹底的に調べた。
まず、この仮差押え事件、私に判決文が届いていない理由が分かった。
なんと、仮差押えは外国人男性の銀行口座が対象となっていたのだ。
じゃあ、どうして私の銀行口座から金を抜いたのか。
新宿中央支店長田中靖士の陳述書を調べると「当事者目録上の債務者の表示と投稿宛て届出の預金者表示に不一致な点があり、両者の同一性が確認できれば支払う」と陳述されていたのだ。

銀行ぐるみの犯罪の可能性

同行の犯罪1.
口座名義の同一性が確認できなければ、「該当者なし」と回答しなければならないのだが、「同一性が確認できない」としながら私の銀行口座から無断で資金を引き出すという暴挙に出たのだ。夫の銀行口座の金を妻が引き出したいと言って引き出せるだろうか。無理だ。疑うなら、手ぶらで銀行に行って「妻の銀行口座のお金をください」と言ってみましょう。断られます。妻が夫の銀行口座からお金無断で引き出しても「不正引き出し」として詐欺が成立してしまう。

同行の犯罪2.
仮差押えは資金を引き出してはならない。資金を引き出すのは、裁判所からの強制執行命令が必要である。彼らが名義違いの銀行口座から資金を引き出す法的根拠が全くない。よって、これは横領だった。

同行の犯罪3.
無断で引き出した資金の勘定科目が虚偽である。
銀行は各支店毎日一円単位で集計が合うまで計算し続けなければならない。私の資金を引き出したら、絶対に計算が合わないのだ。額は小さいが勘定科目の虚偽表示を行なって、監査法人を騙した。所謂詐欺だ。そして、監査法人の監督不行き届きにより、当行は名義が一致しなくても無断で支店長クラスの行員が預金者の口座の金を好き放題できるという銀行としての継続性の嫌疑に係る事実を見逃したということになる。


人違いだと分かった時点で、三菱東京UFJ銀行に対して預金の返還を求めたが、新宿中央支店の夷子氏にそれを断られた。私にすれば、泥棒にお金を返してと頼んで断られたようなものだ。

三菱東京UFJ銀行、更なる不正疑惑

さて、外国人名義宛仮差押判決による深田口座横領事件の実行犯である田中靖士だが、彼が新宿中央支店にやってきた経緯も不明なのだ。

彼は前日まで支店長では無かった。
私の口座から横領をしたその日に新宿中央支店に支店長として赴任したのだ。
リテール副部長から支店長へのご栄転のその日に犯罪をしたがるエリートがいるだろうか。
部長でもない彼が副支店長をすっとばして支店長?御冗談。

彼の横領事件の発端は、恐らく、訴訟になった場合、蜥蜴の尻尾切りで彼だけが罪に問われて終わるという取引の下でいきなり片田舎から都会のど真ん中への昇進を行なった可能性がある。
そうでなければ、銀行は副部長からいきなり支店長になるはずがないのだ。
彼が私の金を横領するというしょうもない罪の裏には、ある政治家が関わった米軍軍事技術横流しの裏取引があった。本筋から外れるので割愛する。

「半沢直樹」を見ましたか?
ドロドロの銀行内部闘争。
ハンパな罪を犯すだけでは出世できないのが銀行なのです。
私の元主人も銀行員でしたが、上司から不正をするように強要されて断ったら地下金庫の金庫番にさせられたという実績がある。

私も金融機関勤め時代に、上司から危険な金融商品を顧客に押し付けるように迫られましたが、断ったので年末実家に帰らせてもらえないという嫌がらせをされました。

まともなことをやれば、出世はおろか生き残れないのが金融機関です。
金融機関で出世するというのは、それくらい大変なことなのです。

金融機関は不正を徹底的に隠ぺいする。
私も以前は金融機関勤めをしていたが、金融庁の検査時には部長が徹底的に書類の偽造と不正の証拠の隠ぺいを行なっていた。(彼らは、ちょっと危ない橋を渡っていた。私は悪い事をしてなかったのでその必要は無かった)

これは、銀行勘定科目の虚偽表示に該当するので、処罰の対象は実行犯の田中靖士支店長のみに収まらず、監査法人にまで及ぶことは間違いない。

銀行の価値とは何か

私はこのコラムを書く理由がある。
私のようにメディアに出ている人間ですらこの仕打ちなので、声も上げられずに抹殺された被害者はもっといるのでは無いだろうかと考えている。

銀行に預けた金を返してほしい。
それのなにがいけないのか。

銀行の不正を許すかどうか。
それは、あなた次第だ。

気になる株価ですが、株の価値は企業の価値から派生したものです。
銀行の価値は、信用です。
信用して自分のお金を預けられるのは、「同一性」が確認できないかぎり自分の銀行口座は安全だという前提です。
預金銀行としての前提条件が崩れているので、銀行としての価値がありません。
名義不一致で無断引き出しという事実は隠ぺいできないので、金融庁からの処分等にも近い将来遭い、株価はそれを織り込むでしょう。

高裁の判決スケジュールについては、ブログでどうぞ。

第31回戦 キーパーソン


「クレイジーだな」
深田の新会社を立ち上げようという提案をマイケルはSkype越しに笑った。全部持ち逃げされて、何も残ってないのに、また会社やろうなんて、確かにちょっとバカげてる。

「資金はどれだけあるんだ?」

「会社の登記して、一ヶ月分の資金繰りと私の一ヶ月分の生活費よ」

一ヶ月しかもたないのに会社始めるなんて本当にどうかしている。どこまでお前は博打打ちなんだと、自分でも言いたくもなる。

実家へ帰ることも考えたけど、今、諦めたらきっと後悔する。諦めるなら、コテンパンにやられて二度と立ち上がれなくなるまでやられてからだ。ま、けっこうやられたけど。

「一ヶ月か。日本のチャイナリスクが高過ぎるから俺は出資できない。それでもやるのか」

「出資はいらない。すぐに営業に出るから、技術だけ出して」

金は無くても技術があれば、営業で取ってこれる。

「慌てるな、2日待て。そして、株主に相談して全員の了承を得ておくんだ」

そう言って、マイケルはSkypeを切った。

2日後、マイケルは新しい開発中の基板を持って日本ヘ帰ってきた。マイケルのアパートの共有スペースで、マイケルは基板を広げた。もう、我々にはオフィスすら無いのだ。

「なにそれ?」

「音速機の遠隔運転で使おうと思ってた、高速動画伝送システムだ。コンシューマ規格に直した」

「今どき動画配信なんて誰でもやってるし、YouTubeでもできるよ」

「そうじゃない。動画配信サーバーを経由せずに高速で動画を伝送するシステムはまだコンシューマの世界には無い」

ネットでマイケルの開発した動画伝送システムのスペックとコンシューマのスペックを比べた。

有線伝送でも世界最速を謳う米国製品より15倍速い。

無線動画伝送システムで比較すれば100倍速いのだ。

「どの分野に営業かけるべき?」

「医療、防災、遠隔操作系だ」

「じゃあ、今すぐ営業行ってくる」

「ちょっと待て、脳タリンのフカダ。設定にあと数週間かかるぞ」
とマイケルが言い終わる頃には、もう深田は営業に出ていた。

「え、世界最速動画伝送システム?発注します。デモ見せてね」

医療系システムを開発してる会社の社長がそう答えた。

「ごめんなさい!設定が終わってないから、デモまで数週間かかります」

「いいよ、先に発注します」

技術が好きな社長なので、新しい技術は早く買って研究したいようだった。やったー!と、深田は思ったが冷静に考えると仕入れの代金が無い。

「前金お願いします!」

「え、前金?」

一瞬社長は戸惑ったが、「仕方ないなぁ」と同意してくれた。

「よおし、これで一ヶ月延命!」

全財産失って、最後にブランド物売ったお金で立ち上げた会社の寿命が一ヶ月延びた。

このことを株主に報告しなくては。
前の会社解散させちゃって、新しい会社始めるなんて言ったら絞られるかもしれない。

「こちらへどうぞ」

社長室へ通されると、イタリア製のスーツにポケットチーフを入れた品の良い男性が革張りのチェアに座っていた。

深田は恐る恐る経緯を報告した。

「あーはっはっは、さすが深田さんですね。面白い!」
株主はお腹を抱えて笑ってた。

深田はキョトンとする。

「いや、大親友のエリさんに裏切られて意気消沈してるなら、励ましてあげようと思ったけど、やっぱり深田さんなんですね」

「いや、泣いちゃいましたけど、それで終われないです」
そうこなくっちゃ、と彼は笑った。

「最近ちょっとヨーロッパの宮殿でパーティを開いたので僕もちょっと余裕無いけど、資金出しますよ」

「あの、ありがとうございます!!」
深田は会社を出てから、思わず顔が綻んだ。

会社を解散させたのに、怒られるどころか更に応援してもらってしまった。エンジェル投資家達の対応は、天使どころか神の領域に達した。

辛い事があった。

泣いた。

もうダメだと思った。

でも、まだ応援してくれる人がいる。

神様ありがとう。

深田は傲慢でイヤな女でした。

自分の甘さや傲慢さを反省しながら地下鉄に乗ってマイケルの下へ向かった。

「マイケル、資金繰りの目処がついた。これで半年はいける」

深田はアパートの共有スペースに戻った。マイケルは共有スペースを自分のオフィスかのように堂々と使っている。

「GOOD。でもな、フカダ」

マイケルはパソコンを指差した。

「なに?」

マイケルのメールボックスに中国上場企業の役員からメールが来ていた。ファーウェイのコンペティターだ。

「こう書いてある。『御社のキーパーソンを引き抜いたとファーウェイ幹部が自慢しに来たぞ。どうなってるんだ?』ってな」
深田は眼を見張った。

確かに、そう書いてある。

キーパーソンも何も、こんな数人しかいない会社、そんな居なくなったのは一人しかいない。

彼女は脅迫されていたわけじゃ無かった。

彼女は喜んで産業スパイとなったのた。

しかも盗んだのは、輸出規制の民軍両用技術か。

TO BE CONTINUED

第30回戦 バカで愚かな女


目が覚めると白い天井が見えた。
顔に違和感を感じる。

ぺリぺリと剥がすと、白い紙が顔に貼りついていた。
枕元はティッシュだらけだ。

そうだ、全て失ったのだ。

4年間、自分の全ての時間と全財産を掛けて打ち込んだ会社が昨日終わった。会社を立ち上げてから、エリの給料を優先して払ってきたので自分の給料は後回しにしてきた。

前の会社を辞めてから6年間、自分は殆ど給料を取らずに貯金で生活してきた。証券口座の資金も注ぎ込んだので、すっからかんだ。

「はは、やるね。エリちゃん。ぐうの音も出ないよ」

都内の高級タワーマンションの一室。
無収入の今では家賃が高過ぎるだろう。
あぜ道の多い田舎で育った自分には、不似合いだなと思わず笑った。

「なんで、こんなことになったんだろ」

低学歴の私が、そもそもなんでこんなところに住んでるのだ。

そもそも私は、毎日意地悪されては泣いている気が弱い女の子だった。

母さんは、子供の頃から「萌絵ちゃんがやりたいことは何でもできるのよ」って言ってたのに、夢は何一つ叶わないまま、家族と離れた療養所で二ヵ月過ごし、誰一人訪れないままに成人した。

ここを出たら、全ての時間を自分のやりたい事の為、夢を叶える為に使うんだ。そう誓った。

家に戻ると父は失踪していた。
倒産して全財産を失ったのだ。

無我夢中で就職して、田舎の小さな町工場で事務員になった。
普通のOLだ。

仕事はつまらなかった。
お金も無かった。
それが不満だった。

母さんに夢が叶わないと文句を言った。
「努力すれば夢なんていくらでも叶うのよ」
それが彼女の答えだ。

お金の為に投資を始めた。

転職したくても、スキルが無かったので英語とパソコンの勉強を始めた。
皆に「おまえみたいなバカには無理」と嘲笑われた。

馬鹿にされたくなくて頑張った。
頑張ったら、商社に転職できた。

ところが転職をしても、転職をしても待遇は良くならない現実に絶望した。学歴が無いと笑われて、バカにされて、非正規雇用を転々としたのだ。

だから、努力して大学に入り直した。
学費は無かった。
単位を取りながら五つの仕事を掛け持ちした。
リサーチの仕事で株の知識を深めた。

夫が勉強を教えてくれていたので、少し賢くなった。
最初は褒めてくれてた夫も、いつかは褒めてくれなくなった。

夫が外資金融に勤めていたので憧れて、外資金融に自分も入ることにしたのに夫は反対だった。

結果的に離婚になった。
彼と暮らしていたタワーマンションを出る時、「いつかは自分のお金で高級タワーに住む」と誓った。

そのタワーマンションに引っ越す時が来た。
同じタイミングで金融機関も辞めた。

就職はしなかった。
職を転々とした自分を戒めるためだった。
また、トレーダーに戻った。
生活は出来た。
ただ、虚しかった。

その時、コンサルやってくれと3社くらいから声が掛かった。
成功報酬でのコンサルでお金をまあまあ貰った。

ある日、女友達が遊びに来た時に私の部屋を見て、
「男に毎月いくら貰ってるの?私にも金持ちの男紹介して」
と聞かれた。

驚いた。実は恋人にお金を貰ったことは無い。(プレゼントはある)
目を見張って彼女を見た。
友達面して、「もえちゃん、仕事頑張ってて凄いね」と言いながら、心の底では私のことを愛人業で稼いでいる女だと見下していたのだ。

彼女とは喋らなくなった。いや、喋れなくなった。彼女の嘘と建前の会話についていけなくなった。
もっと、難しい仕事がしたいと思った。
誰にもバカにされない仕事。
社会の役に立つ仕事。
世界で通用する仕事。

そう思っていたら、マイケルと知り合って、原発事故が起こったのだ。
それで、この会社を立ち上げた。

何でも努力で乗り越えてきた。
だから、何でもできると思っていた。

いや、驕っていたんだ。
運が良かっただけなのに、甘かったんだ。

「なんだろう」
また、泣けてきた。

バカにされたくないと思って、意地張って生きてきて、気が付いたら訳の分かんないところに辿りついた。

そう言えば離婚の時、彼は「女は愚かだ」と言った。
彼の言う通りだ。私はいつまでも夢を見るバカで愚かな女だ。

結婚生活を続けていれば、どれだけ幸せだっただろう。
孤独に苦しむことも無く、楽しく生きていけたはずだ。
努力すれば、何でもできるなんて幻想だったのだ。

午前10時。

泣いている場合じゃない。
これから裁判だ。

着替えようとクローゼットを開ける。
ブランド物の山。
無駄遣いせずに現実的に生きるべきだった。

自分の愚かさを悔いながら、家を出た。

東京地方裁判所にはその日も梶原弁護士の部下宮西弁護士がいた。
こちらは畑中事務所の先生だ。

裁判は先生に任せて、深田は力なく傍聴席に座った。
『自分みたいなバカ女に出る幕は無い』と、そう思って、裁判を傍観していた。

遠田真嗣裁判官がアルファアイティーシステムの弁護士宮西に向かって、
「さて議論も出尽くしたので、次回は証人尋問をやって、その次判決を出しましょう」
と言った後に私の代理人を振り返り、
「被告代理人もそれでいいですね?」
と聞くと、こちらの代理人がおどおどしながら、「え、ええ」と答えかけた。

「ちょっと待てぇ!」
法廷に女の声が響いた。
傍聴席に座る弁護士たちが何事かとこちらを振り返った。

私だった。
立ち上がっていた。
自分でも気が付かなかった。

「被告は異議があるのですか」
遠田裁判官が冷たく言い放った。
法廷で傍聴席から声を上げることは禁じられている。
心証を悪くすれば裁判で負ける。
弁護士から100回言われた言葉だ。

心証悪いも何も、負けが見えてる。
それどころじゃない。

「被告」
また、裁判官から呼ばれる。

緊張で喉が張り付く。
「うちの副社長が失踪して、裁判記録の原本もこちらに有利な証拠も何もかもなくなっているのにそれで公正な裁判ができるのか!」

「では、証人尋問は?」

「まだ議論は出尽くしていない!」
叫んだ。

既に会社を失った。裁判まで負けたら、人生まで失う。

「それでは一カ月後にもう一度口頭弁論を開きます」

「一カ月では無理だ。証拠も記録も全て失って、一カ月で準備しろと言うのですか」
粘った。自分で裁判の書類を用意するにも時間が必要だった。

「それでは、二カ月後にしましょう」

そう告げられて、裁判官は法廷を後にした。

エレベーターで自分の代理人が「先ほどはありがとうございました」とお礼を言ったが、何も答えられなかった。

弁護士が、法廷で私の代弁をしてくれたことがない。
異議を唱えるのはいつも自分だ。

深田はタクシーで自宅に戻り、部屋にあるブランド物バッグやアクセサリーを集めて紙袋に入れた。元彼からもらったティファニーのダイヤも一瞬手に取ったが、躊躇して棚に戻した。

紙袋を掴んで、車で銀座へ向かった。
まだ、戦える。これからは自分で戦うんだ。

「え、これ、全部ですか?」
ブランドショップ買取専門店の店員が驚いた。
「はい、全部です」
深田は応えた。

今の自分には、必要ないものだから。

TO BE CONTINUED

プロフィール

fukadamoe

Author:fukadamoe
深田萌絵(41歳)本名 浅田麻衣子
IT企業経営の傍ら、ITビジネスアナリストとして雑誌へ寄稿。

チップソリューション、自動車向けLidar代替ソリューション、3D認識システム、リアルタイムAIソリューション提供。
深田萌絵取材・講演依頼→moe.fukadaあっとまーくyahoo.com
開発・技術相談→infoあっとまーくrevatron.com


美術短大現代絵画科準学士、早稲田大学u政治経済学部国際政治経済学科卒。

TOEIC890、HSK5級、証券外務員一級、内部監査員、陸上特殊無線技士2級、航空特殊無線技士、マイクロソルダリング講習受講(資格未取得)。

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